2012年1月31日火曜日

背景について

(フィレンツェの世界的彫金師マエストロ、PAOLO PENKO氏の採寸中)

3週間イタリアに滞在すると、仕立て屋として創作意欲に湧いて来るのが嬉しい。スーツがフィレンツェの歴史地区を背景に美しく映えるのだ。しかし残念ながら日本へ帰国すると、創作意欲が半減する。フィレンツェの町並みと比較するのが間違っているというものだが、それにしても背景がひどい。いくら美しい服もそれにふさわしい舞台があってこそだ。同じオペラ鑑賞でもやぱりスカラ座は気分が乗るしその気になれる。俳優達も一段と気合いが入っているのが手に取る様に分かる。良き舞台とすばらしき俳優、そして衣装は三位一体なのだ。
しかし、だからといってあきらめてはいられない、それでも日本の男性陣は、かっこよく女の子を口説かなければならない。それにはかっこいいジャケットやスーツがいる。イタリア流計算式でいくと、やっぱりそこに需要はあるし、私のやるべき仕事がある。
 また今年もイタリアに新しいインスピレーションがあった。いろいろ試してみたいラインがある。また今年も一着一着挑戦していきたい。

イタリアから帰国して。


3週間のイタリア滞在を終えて思う事。
体力、精神的に結構大変だった今回のイタリアの旅。

イタリア人は「ノン チェ プロブレンマ」(問題ない)というが、むしろ問題しか無い国。
相変わらず電車は遅れ、新しく入ったミラノの鉄道切符自動販売機は、(ぺっ)と、吐き出すようにおつりの紙幣を出す。ネットが繋がるホテルを予約したのに、部屋に入ると繋がらない。昼は3時頃まで店が閉まり、ずっと店員はお昼ご飯。食べ物は基本重たく、コカコーラはぬるい。常にイタリア人の「大丈夫」という言葉を疑いながらの日々。
そんな不自由極まりない国から、世界一清潔で安心で安全で誠実で、上品な国民を有する国へと帰った。日本って本当に、いいところまで来ている国なんだと思う。

日本が足りない所は、お洒落ではないところ。いろんな意味でセンスがないところ。自分たちの持っているすばらしい所を知らないこと。重箱の隅をつつくばかりで、わざわざ自分たちで自分たちの肩を凝らしているところ。この国は、国民全体的にM気質が有るのかもしれない。意味のあることと、無い事を精査して、皆で前向きになれたら、これほど強い国は無い。でも、今の日本人にはそれができない。

イタリア人はそれができる。
あんなにいいかげんな国民なのに、
もしかしたら、人生を生きる速度、力の入れ加減、入れる場所の一番「良い加減」を知っている国民なのかもしれない。彼らの作る、あっという間に故障する赤いスーパーカーが、世界中の男を魅了するのも事実だ。恐ろしい程に未完成な国が世界中を虜にする。

ん〜あの国に長く滞在すると、日本を愛するようになれるのも確かだが、
あの国がない人生はやっぱり考えられない。


2012年1月5日木曜日

もうすぐフィレンツェへ飛ぶ


後数日で、第2の故郷「フィレンツェ」へ向けて私は飛ぶ。
ああ〜、この時をどれだけ待ち続けたことか。

フィレンツェに飛ぶ理由は、もちろん仕事もある。
しかし、それだけではあまりにも勿体ないし、
フィレンツェまでわざわざ行く意味などない。

やはりフィレンツェには、人生を意味を取り戻しに行く。
日本は日々戦場のようなものだ。
なんだか良く分からないうちに、
どんどんスケジュールが埋まって行く。
忙しさの中に、心が失われていく。

暇をもてあまし過ぎるのも、心が磨かれない気がするが、
忙しすぎるのは、磨きすぎて潤いが無くなるのと同じで、
結局意味が無い。

心が常に潤っていて、
充実した日々を送るには
相当の生きるテクニックが必要だと思う。

しかし、フィレンツェではそのテクニックがいらない。
ただ、ぼーっと街を歩いているだけで、
どんどん一日を充実させてくれる。
あの感覚はなんだろう。。。
私の世界一のパワースポットである。

1月28日までの約3週間。
精一杯パワーを充電して、
日本に持ち帰りたい。