2010年8月27日金曜日

生地の仕入れの季節




まだまだ暑さで苦しい時期ですが、
仕立て屋は秋冬に向けての生地を集めるという時期に入ります。
世界中から新作の見本が入荷し、生地屋とのやりとりが続きます。
今年の私の注目は、カシミアジャケット。特に軽い生地を中心に集めています。
今日はイタリアのロロ・ピアーナから生地見本が入荷しました。粒揃いの生地達です。
早速カシミアを数着分仕入れました。スーツ生地では、Super 170'sなども少し仕入れます。
まだまだ暑い日が続きそうですが、やっぱりファッションの秋冬は楽しみですね。

2010年8月26日木曜日

気分転換と生活リズム



気分転換はどんな方法でやっていらっしゃいますか?
気分転換とは、体と脳のリズムを変えて、
体内の波長を整えることだと思います。
昨今の日本(特に都心部)は、あまりに生活リズムが速すぎて、
私たちの脳が悲鳴を上げて、
それが体調にさまざまな悪影響を及ぼしている気がしてなりません。
私は仕事柄、針と糸を持つ機会があります。
それがなかなか良い気分転換になるのです。
インターネットでイタリアのラジオを聞きながら
簡単な縫物をしていると、
体と脳のリズムが、針を進めるリズムになり
通常の生活リズムより、かなりスローダウンするのです。
リズムがスローダウンした時はとても気持ちがいいんです。
リズムの心地よさは、人によって個人差があるようですが、
私の心地よいリズムは、かなりゆっくりです。
なかなか思うようにならない世の中ですが、
自分のリズムになるべく合った生活スタイルを手に入れることって
重要なことだろうと思っています。

2010年8月17日火曜日

新しいドラマを創る為に。。。



「仕立て屋という仕事とどのように向き合っていくか。」

そのことについて、ど素人の23歳から13年間

暗中を模索してきました。



父が仕立て屋でなく、運送会社のサラリーマンだったことから、

すべて自分の足で師を訪ねながら、見よう見真似の日々でやってきました。

現在も、日本やイタリアの先輩方からの教えを乞いながら

さらなる高度な技術を手に入れる為に研究し、

自分が育ててきたアンテナに響く理論を蓄積する日々であります。



歩めば歩むほど、

歴史深き伝統と格式に足を捕られ、

そしてどこまでも難易度の高い技術の壁に、

途方に暮れる業界です。



しかし、確かに言えることは

人に幸せを与えられる仕事であるということ。

そして技術と経験は、必ず積み重ねられるということ。

それが私を支え、ロマンを持たせ、

未来に希望と期待を抱かせるのです。



これから、秋冬シーズンに向けての準備が

本格的に始まります。

新しいドラマを創る為に、

準備することは少なくありません。

2010年8月11日水曜日

楽しむということ。。。




私は「夢」や「趣味」というようなものは、

なかなかすぐには手に入らないものだと思っています。

「何かを深く楽しむ」ということは、

意外に難しいことだと思うのです。


それは、私の仕事を通じても体験しています。

私は仕立て屋という仕事が好きです。

しかしそれが好きだと思うようになったのは、いつの日からでしょうか。

最初の数年間は服の形になるまで大変でしたし、

理想の形にするどころか、

知識がない為に、何が理想の形なのかを描くことすらできないのです。

生活を担保する為に、突貫で習った、

うる覚えのイージーオーダー術では服作りの楽しみなどという境地には程遠いわけです。


尻に火が付きながら型紙の勉強を習いに行って、

世界中の一流職人に会いに行き、

それを真似て、研究して、繰り返して。。。

そんなことを12年続けてきました。


「楽しい」と思うようになったのは、

今から3年ぐらい前からでしょうか。

9年もかかりました。


そして服作りの楽しさの質は、さらに年々変化していきます。

今年も昨年とは違った楽しみを感じています。

一つクリアしたらまた一つ課題が見え、

それをクリアすることで次の扉が見えてきます。


なんだか座禅のようでもあります。

壁に向かって座しているように感じます。
人の人生は不思議な魅力に満ちています。

2010年残された後半。

ドラマチックな服作りをしたいと

私の胸はワクワクしています。

2010年8月9日月曜日

居残り残業と秋冬に向けての準備



8月はバカンスと心に決めて、

毎年夏の海を楽しみにしているが、

今年だけはそうもいかない。


深夜まであばれ倒す、

気楽な夏休み中の娘と息子が寝静まり、

涼しいとは決していえない深夜、

私の仕事は始る。

一つずつ繊細で、ミス出来ない仕事が続く。


職人や工房はどんどん盆休みに入っていく。

今年は私一人、居残り残業のような気分だ。


私の仕事柄、

そろそろ今年の秋冬が始まる。

今年の秋冬は、いろいろ挑戦したいことがある。

まずはナポリ流の登竜門である肩パッド無しの

アンコン系ジャケットの作成に

実践で慣れて行くことだ。

実際作りながらでないと、この仕事はどうしようもない。

作っては感じ、発見し、問題が発生し、それを解決しながら

習得していく。頭で立体と平面を想像しながら、

実際の生地へと反映させていく。


美しい物が出来れば職人としては

充実感を感じる。

さあ、来い!!秋冬!!

と言えるように準備していきたい。

2010年8月7日土曜日

登りがいのある山




パターンオーダーの研究を

ここ3年間でかなり進めて、

全体の空気感は、以前のそれとは違い、

かなり上質なラインが実現した。

現在のところは、まあまあ私自身納得している。


といっても、やはりハンドメイドとは、

愕然の違いがあり、

やれることも限られる。


全て完璧とは何事もいかないものだが、

職人としては常に完璧を目指したいと思うもの心情だ。


私はお客様への納品時、

だいたい仕上がったスーツをご着用頂き、

前後左右の写真を撮らせて頂いている。


それを自宅のアトリエでPCで拡大したり縮小したり、

コントラストを絞って、肉眼では見えにくい皺を浮きだしたりして、

見直している。

次回はこうやって作ろう。

次はこうしてやる!!

とぶつぶつ言いながら、

メモに書き留めてスクラップしていくのだ。


こやって、一着目よりも2着目、

2着目よりも3着目と、

着実に完成度が増していくのだ。


この作業をめんどくさいと思ったことも以前はあったが、

今は、お客様の期待度が相当上がって来ていること、

そして、なによりもこの仕事のおもしろさがだんだんわかってきたことで、

めんどくさいという感情が消え、

やらなくてはいけないこと。

という意識に変化した。


この仕事を初めて12年。

まだまだ道半ばだが、

登りがいのある山だと感じている。

2010年8月6日金曜日

いよいよ開ける究極の扉。




この秋から、いよいよ仕立て屋として

いつかは開かなくてはいけない扉に手をかける決意を固めた。
何を隠そう、それは「ナポリ流」というチョモランマ。

味、艶、技術、その全てにおいて熟練しつくされた極致。


この山を一度登りだすと死ぬまで続く登山の日々が始まる。

もちろん休み休み登る。

なぜなら、決して頂上には辿り着かない山だから。


そして、私だけの独創的な登り方で登る。

これだけの山を登るのに、

定番のルートなどない。

天才と呼ばれた先人たちの残り香を負いながら、

遭難覚悟で登るのだ。

誰にも登り方に文句は言わせない。


第二の皮膚と言われる羽のような服。

世界中のエレガンテの極致。

仕立て屋として憧れを抱く最後の究極の扉である。


肩パッドを使わず、

芯地も必要最低限。

生地一枚体に羽織っただけの、

一切の重量を感じない服。

ハンドメイドの極致。

それがナポリ流。

これをマスターするには、

死ぬほど高い技術を要する。


一着出来上がるのに何年もかかる場合もあるらしい。

何度も仮縫いを重ねて作り、

ジャケット一枚70万円という値段もぜんぜん珍しくない。


私の手がける作品がかぐわしい伝統的な香りが湧きたつまで、

私の寿命が続いているか保障できないが、

僅かな可能性に向かって、

新しい扉を開く決意がきまった。


それはある方からご紹介頂いた、

たった一人の出会いから始まった物語。

決してミラノ流を捨てるわけではなく、

そしてイギリス流を否定するわけでもない。

私がナポリ流に向かうのは、

仕立て屋としての故里を作るため。

帰る場所を創る為なのかもしれない。

ナポリ流には、私が仕立て屋として生きた痕跡を残せる手段があるのだ。

2010年8月3日火曜日

議員会館でのお仕事3件!!


午前中に銀座で大切なアポイントを一件終えた後、

すぐに議員会館へ!!


今日は、議員会館で3件の事案。

一件は、某政策秘書さんのスーツ最終フィッティング。

(素敵な出来上がりでした。)

一件は、私の元ボスのホームページ内容の精査。

最後の一件は、新しくなった美しい議員会館を

美大生の作品で飾る、「国会ギャラリー」という企画の推進。


どれも、順調に終了し午後6時頃会館を後にしました。

眺めのすばらしい新議員会館でのお仕事は、

以前の会館と違って環境最高です!!


議員会館見学したい方は、気軽にご連絡下さい!!

(当店のお客様に限らせて頂きます。)
今日は会館で、素敵な出会いもありました。
お一人は、先日当店のお客様からご紹介頂いた文部科学省のお役人様。
偶然にも私の仕事している議員室に、
私の元ボスとの打ち合わせの為に来られたこと。
ほんと偶然って凄い!!
そして、お二人目は日テレの某男前アナウンサー様。
お写真を御一緒に写させて頂きましたが、
残念ながら公開はできません。
TVで拝見するより男前でした!!

2010年8月2日月曜日

変化



私の仕事のスケジュールが秋から大きく変ることになりました。
関東への滞在が確実に増えることとなり、
そして、新しいご縁とめぐり合う機会が
圧倒的に増えることになります。

ワクワクもしますが、
同時に今までの心のペース、
今自分が信じている大切なキーワードを
大きく変えることなく、
慎重に歩いていきたいと思います。

多くの人に囲まれると
つい調子に乗って、
その時だけの調子乗り発言を重ねてしまう癖があります。

でも、それは得てして自分のあるべき姿とは違うものですし、
自分の理想からも外れるものです。

お客様へ感動を届けるには、
まず、自らが感動すること。

明日への担保を考えるよりも、
今日を充実させよう。
そのほうがずっと明日を信じることが出来るだろう。

人がどう思うかよりも、
まずは自分がどう思うかだ。
自分が自分を信じることができなくて、
誰に信用してもらうつもりなのか。

自分が信じる「正しい」と思う道を歩く。
私にはそんな生き方が向いていると思う。
頑固なのかもしれないが、
私にはそんな生き方しかできない。


さあしばらく大変だ。
意味あるものを創っていこう。