まだまだ余談は許さないが、
再臨界という可能性はやや少なくなって来たように私は感じている。
震災から今日で11日目となったが、
あっという間なのか長かったのか、
なんともいえない時間を過ごした。
この期間、原発には素人ながらもやや詳しくなった。
自分の仕事を遂行するため、
大切な友人や知人への思い、
そして何より子供を持つ親として、
子供を守りたいという思いが一番強かった。
情報を収集し、真実を探した。
最悪の事態も想定しながら、
家族でのイタリア脱出も本気で考えた。
関東がパニックになると、関西の銀行も現金がなくなるだろうと想像し、
まとまった現金を下ろしに行ったり、
ユーロに換金する為、相場を見ながらタイミングを
計ったりしていた。
しかし、そんなことを考えれば考える程、
日本という国が愛おしく感じ、
そして、今まで生きて来た36年間の良かった思い出だけが蘇って来た。
家族とは何か、幸せとはなにかを考えた。
つい震災前まで、日本社会の空気が生きづらく、
イタリアに比べて窮屈感を感じていたのに。。。
まだまだイタリア語を流暢に話せない私が、
日本を離れ海外で生計を立て、
妻や子供達の口を養い、雨露をしのがせ、
子供達には生きて行く為の最低限の教育を積ませることができるかと。
自分に問うた。
言葉が通じ合い、
共通した歴史の流れを持つ同じ民族。
昨今は、地域の絆が薄れ、隣近所に誰が住んでいるか分からず、
近所の人とすれ違っても挨拶もしない時代になってきたとはいえ、
この度のように大きな震災ともなると、
東北の人々が自分の親戚とも思えてくる。
日本人に生まれ、
日本人と共に生きて来たこの国は、
原発によって無くなってしまうかもしれない。
そんな衝撃を受けてようやく、
その価値をリアルに感じることができたように思う。
日本のいやな所はいっぱいある。
上げればきりがない。
それでは無くなっていいか?
となると、決してそうではなかった。
福島以外にも数多くの原発が現在も稼働している。
この地震大国日本に、これだけ多くの原発があって、
さらにそれらの原発は皆、
地震や津波に対する安全基準が充実していない現状である。
原発は安全、原発は完全。
それは嘘であった。
ことごとく震度6以上で事故が起きている。
私の家族のいる兵庫の近くには、
福井原発がある。
福島県の6基に対し、
なんと福井県には14規の原発がある。
万が一地震の被害に見舞われ、
福井の原発が事故にあうと、
2時間もあれば放射能物質が私の子供の体内に入り、
被ばくが始まる。
数年後に甲状腺がんになるか、
助かったにせよ、大人になってからも
出産に向けて大きな心配とストレスを抱えながら生きることになる。
マスコミが嘘ばかり報道していてもいい、
肝心なことを一切大手新聞が書かなくてもいい。
だけれども、この愛すべき日本という国を、
原発を選択したことだけで失うようなことにはしたくない。
出来れば、日本の原発を全部止めよう。
東電や関電には、数年間限定で消費税を数パーセント上げる財源で
火力や水力、ソーラー発電所を作ってくれって言おう。
もしこんなことがあっても尚、
今後も日本の原発を稼働し続けるなら、
東電や関電の社長の妻と子供には、
原発の真横に家を構えなくてはならない義務を
立法しよう。
経済発展の妨げ?
科学技術の衰退?
国際競争力の衰退?
それらはすべて、日本という国家と国土があってこそである。
福島原発がこのまま沈静化してくれることを
今日も祈りながら子供達のそばで寝よう。